熱力学は実質「状態方程式」と「熱力学第一法則」の2テーマしかない。
原子は暗記寄りで、覚えた分だけ得点になる。
新課程では原子分野まで出題範囲。ここを捨てると失点が固定されるので、
短期集中で最後まで押さえる。
熱力学 覚える式は PV = nRT、ΔU = Q + W、U = (3/2)nRT の3本だけ。 あとは「どの量が0になるか」を状態変化ごとに判定する作業。
原子 E = hν と λ = h/(mv) が軸。半減期と崩壊の規則は暗記だが、覚えれば確実に取れる。
温度は分子の運動の激しさ、熱は移動するエネルギー。 「熱をもっている」という言い方は本当は正しくない ── 持っているのは内部エネルギー。
同じ質量なら、混合後の温度はちょうど真ん中になる。 質量の大きいほうへ寄るのがポイント ── 質量が2倍なら、その温度のほうへ2倍近づく。 これは「質量で重みをつけた平均」で、力学の重心と同じ構造をしている。
圧力の正体は分子が壁にぶつかる力積の合計。温度の正体は分子の運動エネルギーの平均。 ミクロとマクロがつながる、物理でいちばん気持ちのいい単元。
温度を上げると分子が速くなり、壁を叩く回数も1回の勢いも増えるので圧力が上がる。 分子の数を増やしても叩く回数が増えて圧力が上がる。 これが PV = nRT の中身。
エネルギー保存を気体について書いただけ。 「気体に入ってきたぶん、内部エネルギーが増える」という当たり前のことを式にしている。 唯一の関門は符号。
矢印が内向きなら気体に入ってくる(正)、外向きなら出ていく(負)。 2つを足したものが内部エネルギーの変化。内部エネルギーが増える=温度が上がる。
4つの変化それぞれで「何が0になるか」を覚えるだけ。 p-Vグラフでは面積が仕事、囲む面積が1サイクルの仕事になる。
定積は縦の直線(面積0=仕事0)。定圧は横の直線(面積=PΔV)。 等温は反比例の曲線(PV一定)。断熱は等温より急な曲線になる (膨張すると温度も下がるので、圧力がより大きく下がる)。
| 変化 | 特徴 | Q | W(された) | ΔU |
|---|---|---|---|---|
| 定積 | V 一定 | Q = ΔU | 0 | ΔU = Q |
| 定圧 | P 一定 | Q = ΔU + PΔV | −PΔV | (3/2)nRΔT |
| 等温 | T 一定 | Q = −W | −(気体がした仕事) | 0 |
| 断熱 | 熱の出入りなし | 0 | W = ΔU | ΔU = W |
光は波だと思っていたのに、粒(光子)としてふるまう証拠が光電効果。 「明るくしても電子が出ない」という事実は、波では説明できない。
hν が W を超えないと、光をいくら当てても電子は出ない(赤い光では出ないが紫外線なら出る、という現象)。 超えたあとは、余ったぶんがそのまま電子の運動エネルギーになる。 グラフの傾きは金属によらずつねに hで、金属を変えると横に平行移動する。
光が粒でもあるなら、電子は波でもある。この対称性がド・ブロイの発想。 その波が原子の中で定常波になると考えると、エネルギーがとびとびになる理由が説明できる。
n = 1 に落ちる系列(ライマン系列)は紫外線、n = 2 に落ちる系列(バルマー系列)は可視光、 n = 3 に落ちる系列(パッシェン系列)は赤外線。 水素の赤い輝線(656 nm)は 3 → 2 の遷移で、これがバルマー系列の代表。
崩壊の規則は3行で終わる。あとは半減期の計算だけ。 暗記量が少ないわりに毎年出るので、最もコスパのいい単元。
| 崩壊 | 出るもの | 質量数 A | 原子番号 Z | 透過力 |
|---|---|---|---|---|
| α崩壊 | ヘリウム原子核 ⁴₂He | −4 | −2 | 弱い(紙で止まる) |
| β崩壊 | 電子 e⁻ | 変わらない | +1 | 中くらい(アルミ板) |
| γ崩壊 | 電磁波(γ線) | 変わらない | 変わらない | 強い(鉛が要る) |
原子核の中で中性子が陽子に変わり、電子が飛び出すから。
中性子 → 陽子 + 電子 なので、陽子が1つ増えて(Z が +1)、質量数は変わらない。
半減期は物質ごとに決まっていて、温度や圧力を変えても変わらない。 「あと半分になるまでの時間」はいつでも同じ T ── だから減り方が指数関数になる。
原子核をバラバラにするとき、部品の質量の合計より原子核のほうが軽い。 この差(質量欠損)が、結合エネルギーとして E = mc² で現れる。
| 粒子 | 記号 | 質量数 | 原子番号 |
|---|---|---|---|
| 陽子 | ¹₁H(p) | 1 | 1 |
| 中性子 | ¹₀n | 1 | 0 |
| 電子(β線) | ⁰₋₁e | 0 | −1 |
| α粒子 | ⁴₂He | 4 | 2 |